V-Lowマルチメディア放送は成功するか? [ラジオ]
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V-Lowマルチメディア放送 15年中に順次開始へ/FM東京
V-Lowマルチメディア放送(以下、V-Low放送)が、2015年中に主要地域で順次開始される見通しとなったそうだ。
V-Low放送の特定基地局の設置・運営会社であるVIP(エフエム東京100%出資)の計画によれば、7月の総務省認定を受け、主要地域で、2015年度中の放送開始が具体的に見えてきたらしい。
V-Low放送は、アナログ地上波テレビ放送終了後のVHF帯の一部である99-108MHzを使って、北海道、東北、関東・甲信越、東海・北陸、近畿、中国・四国、九州・沖縄の全国7ブロックで、各9セグメントを使った広域放送サービスを実施する。
電波を出す送信所は、VIPが一括して請け負い、全国7ブロックすべてにV-Low放送の送信所を設置し、運用する。
福岡では福岡タワーのほか、久留米、北九州、大阪は生駒、東京は東京タワーに送信所を設けるそうだ。
AM放送のFM補完中継も、2015年4月には始まるらしいので、それよりは少しでも早く始めて、ラジオから一歩進んだサービスで、世間にアピールしたいという意図もあるのだろう。
また、FM局の免許は、これまで基本県域のみであり、そのことがFM局のビジネスにかなりの足かせをはめていたが、V-LOWマルチメディア放送を始めることは、念願の、FM局がAMラジオ並みの広域放送ビジネスを始めることができる大きな転換点であるらしい。
しかし、V-LOWマルチメディア放送のラジオ端末が急速に普及しなければ、広告エリアが広がってもCM料金の値上げはできず、しかも、マルチメディア放送送信のための固定費ばかりが増えるという悪循環になりかねない。
加賀ハイテック、V-Lowマルチメディア放送とFMに対応した防災ラジオ開発。音とデータで告知 - AV Watch
そでで肝心の受信機についてだが、既に製品発表もあったが、ソニーやパナソニックなどの大手家電メーカーから発売されないことには、普及はおぼつかない。
SONY XDR-55TV-W(ホワイト) ワンセグTV音声受信ポータブルラジオ
ICZ-R250TV | ポータブルラジオレコーダー | ソニー
パナソニック、ワンセグTV音声対応の小型ラジオ発売 : J-CASTトレンド
TY-TPR1:TV音声/AM/FMラジオ:東芝エルイートレーディング株式会社
ただ、最近、ソニー、パナソニック、東芝から、続々とワンセグ音声対応のラジオが発売されており、この時点での新製品ラッシュは、V-LOW対応のためかもしれない。
最新のワンセグのシリコンチューナーは、V-LOWマルチメディア放送の受信も可能になっているものがあり、そうしたチューナーを搭載しているなら、V-LOW放送対応のファームウェアを追加で開発すれば、比較的容易に、V-LOW対応ラジオが製品化できる可能性があるからだ。
ただし、これらをベースに作れるのはあくまで、音声のみのラジオだけだ。
V-LOWのマルチメディア放送と呼ばれるゆえんである、映像やデータの配信に対応した端末は、なかなか出てきそうにない。
もしあるとしたら、V-LOWのマルチメディア放送と非常に似た規格で放送されているNOTTV対応のスマホ、タブレットが、V-LOWのマルチメディア放送にフルスペック対応する可能性ぐらいだろうか。
ただ、NOTTV自体、決して好調とは言い難い中、どこまでNTTドコモがV-LOWへの対応を真剣に行うかは分からない。
また、V-LOWマルチメディア放送についても、どうやらワンセグ放送と同様の著作権保護の仕組みを使う可能性が高い。
コピーワンス扱い(CPRM対応のSDカードに録音はできるが、そこからコピーはできず、移動のみ可)か、あるいは、局や番組によっては、録音禁止になる可能性さえあるだろう。逆に、これまでの試験放送などの経緯を考えると、コピー制限せずに放送を流すことは、まずないと言っていい。
これは、予約録音できるラジオを作る上では、大きな足かせになるのは間違いない。
そうなった場合、V-LOWのマルチメディア放送は、Radikoやワンセグなんかよりは多少音がいいラジオ放送でしかなく、ラジオの録音に関してはかえってFMより不便になる。
それだと、現状のFMラジオとの差別化は、なかなか難しいものになりそうだ。
V-LOWで孤軍奮闘するFM東京だが、展示会などで話を聞いていても、FM放送の生き残る道はこれしかない、というような切羽詰まった視野狭窄さが気になった。
そこには、リスナーがどう感じて、本当はどんなサービスを望んでいるか、という視点が抜けているように思えてならない。
部外者の私から見れば、とてもではないがV-LOWマルチメディア放送が成功するようには思えないんだけどな。
関連記事:
デジタルラジオは崩壊状態みたい:トドのつまりは・・・ V2:So-netブログ
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V-Lowマルチメディア放送(以下、V-Low放送)が、2015年中に主要地域で順次開始される見通しとなったそうだ。
V-Low放送の特定基地局の設置・運営会社であるVIP(エフエム東京100%出資)の計画によれば、7月の総務省認定を受け、主要地域で、2015年度中の放送開始が具体的に見えてきたらしい。
V-Low放送は、アナログ地上波テレビ放送終了後のVHF帯の一部である99-108MHzを使って、北海道、東北、関東・甲信越、東海・北陸、近畿、中国・四国、九州・沖縄の全国7ブロックで、各9セグメントを使った広域放送サービスを実施する。
電波を出す送信所は、VIPが一括して請け負い、全国7ブロックすべてにV-Low放送の送信所を設置し、運用する。
福岡では福岡タワーのほか、久留米、北九州、大阪は生駒、東京は東京タワーに送信所を設けるそうだ。
AM放送のFM補完中継も、2015年4月には始まるらしいので、それよりは少しでも早く始めて、ラジオから一歩進んだサービスで、世間にアピールしたいという意図もあるのだろう。
また、FM局の免許は、これまで基本県域のみであり、そのことがFM局のビジネスにかなりの足かせをはめていたが、V-LOWマルチメディア放送を始めることは、念願の、FM局がAMラジオ並みの広域放送ビジネスを始めることができる大きな転換点であるらしい。
しかし、V-LOWマルチメディア放送のラジオ端末が急速に普及しなければ、広告エリアが広がってもCM料金の値上げはできず、しかも、マルチメディア放送送信のための固定費ばかりが増えるという悪循環になりかねない。
加賀ハイテック、V-Lowマルチメディア放送とFMに対応した防災ラジオ開発。音とデータで告知 - AV Watch
そでで肝心の受信機についてだが、既に製品発表もあったが、ソニーやパナソニックなどの大手家電メーカーから発売されないことには、普及はおぼつかない。
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ただ、最近、ソニー、パナソニック、東芝から、続々とワンセグ音声対応のラジオが発売されており、この時点での新製品ラッシュは、V-LOW対応のためかもしれない。
最新のワンセグのシリコンチューナーは、V-LOWマルチメディア放送の受信も可能になっているものがあり、そうしたチューナーを搭載しているなら、V-LOW放送対応のファームウェアを追加で開発すれば、比較的容易に、V-LOW対応ラジオが製品化できる可能性があるからだ。
ただし、これらをベースに作れるのはあくまで、音声のみのラジオだけだ。
V-LOWのマルチメディア放送と呼ばれるゆえんである、映像やデータの配信に対応した端末は、なかなか出てきそうにない。
もしあるとしたら、V-LOWのマルチメディア放送と非常に似た規格で放送されているNOTTV対応のスマホ、タブレットが、V-LOWのマルチメディア放送にフルスペック対応する可能性ぐらいだろうか。
ただ、NOTTV自体、決して好調とは言い難い中、どこまでNTTドコモがV-LOWへの対応を真剣に行うかは分からない。
また、V-LOWマルチメディア放送についても、どうやらワンセグ放送と同様の著作権保護の仕組みを使う可能性が高い。
コピーワンス扱い(CPRM対応のSDカードに録音はできるが、そこからコピーはできず、移動のみ可)か、あるいは、局や番組によっては、録音禁止になる可能性さえあるだろう。逆に、これまでの試験放送などの経緯を考えると、コピー制限せずに放送を流すことは、まずないと言っていい。
これは、予約録音できるラジオを作る上では、大きな足かせになるのは間違いない。
そうなった場合、V-LOWのマルチメディア放送は、Radikoやワンセグなんかよりは多少音がいいラジオ放送でしかなく、ラジオの録音に関してはかえってFMより不便になる。
それだと、現状のFMラジオとの差別化は、なかなか難しいものになりそうだ。
V-LOWで孤軍奮闘するFM東京だが、展示会などで話を聞いていても、FM放送の生き残る道はこれしかない、というような切羽詰まった視野狭窄さが気になった。
そこには、リスナーがどう感じて、本当はどんなサービスを望んでいるか、という視点が抜けているように思えてならない。
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