スタジオジブリが映画「レッドタートル」の製作を発表

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スタジオジブリが新たな映画製作を発表した。また映画を作るというニュース自体が意外だったし、その発表内容についても意外だった点が多い。

スタジオジブリ「レッドタートル」16年９月公開 - 映画 : 日刊スポーツ

スタジオジブリが、制作発表した劇場版アニメーション映画は「レッドタートル THE RED TURTLE」だ。
2016年9月に公開する予定だそうだ。

ただし、監督は日本人ではなく、イギリス人のマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット、脚本がフランス人のパスカル・フェランで、高畑勲がアーティスティック・プロデューサーを務める。
スタジオジブリと、フランスに本社を置く映画会社ワイルドバンチが共同で製作し、東宝が配給を行うという、スタジオジブリで初の日本と欧州の国際分業体制を取るという。

と言っても、スタジオジブリは、製作スタッフをほとんど解雇してしまったので、くメインで制作するのはワイルドバンチ側で、それにスタジオジブリ、というか、高畑勲が注文を付ける形となるのだろう。

逆に、ワイルドバンチ側も、スタジオジブリとの共同制作という箔がつけば、特に欧州の配給ではメリットが大きいのだと思う。

私は全く分からないが、マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督は、「岸辺のふたり」で第73回アカデミー賞短編アニメ賞を受賞し、国際的にも評価が高いそうで、脚本のパスカル・フェランも、映画監督としても「バードピープル」が全国で順次公開中で、有名な方らしい。

スタジオジブリ | 「新作は海外作家で準備」　鈴木プロデューサー - 毎日新聞

鈴木プロデューサーも、こちらの8月の講演の時点で、この映画の製作について語っているが、10年ほど前から企画があって、ビット監督が日本に長期滞在して、ジブリと企画段階から練り上げて、高畑勲のチェックを受けながらシナリオと絵コンテを完成させたそうだ。
その関わりの中で、ビット監督に信頼を置いているようで、スタジオジブリの名前で出すに値する、一定のクオリティは出せると判断したのだろう。
現在はフランスのワイルドバンチで、本格的な製作に入っているそうだ。

一枚だけ公開されたイメージイラストを見ると、手書きとは思えず、おそらく3DでモデリングしたCGを2D化する手法を使っているように見える。

スタジオジブリが新たな映画製作を発表したのは喜ばしいが、これまでとはまったく違う制作形態であり、画のタッチもおそらく全く違う。さらには、日本ではあまり例がない全編セリフのない作品となるらしい。

日本のジブリファンには肩透かし感もあるだろうから、日本ではどこまで興行収入を伸ばせるかは、よく分からないが、その代わりに欧州で大ヒットすれば、それはそれで、スタジオジブリとしては成功だろう。
その意味では、新しい試みが成功するか、楽しみではあるな。

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