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「TOKYO MX」が好調な理由を分析する(1) [テレビ]

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テレビ東京が、他のキー局にない番組作りで成功し、業績もどんどん良くなっていることは、以前にもこのブログで取り上げたことがある。
私自身、アイデアが斬新で好きなバラエティ番組や、日経の取材力を活かしたドキュメンタリー番組などをよく見ていて、おそらく録画してじっくり見ている時間は、一番長い局かもしれない。

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一方、東京ローカル局「TOKYO MX」も、低予算ながらキー局ではありえない番組作りと、あり得ない発言で話題を呼んではいるが、どの程度好調なのかは、外からは見えにくい。

テレビ東京の番組は、人気番組の視聴率がランクインしていることで、その人気の度合いも実感できるが、「TOKYO MX」の番組の視聴率は、ビデオリサーチ上は「その他」扱いで見えてこないため、本当にどの程度人気なのかは数字では見えない。
そもそも、公式の放送免許エリアが東京だけなので、関東全域をサービスエリアである民放キー局とは視聴率のベースとなる人口が全く違うから、比較のしようがないのも確かだ。

MX、4期連続の過去最高益を達成 : 長谷川豊 公式コラム 『本気論 本音論』

もちろん、表には出てこないが、社内ではしっかりした視聴率のデータは持っているらしく、こちらのコラムを読むと、「5時夢中!」について言えば、東京エリアに限れば、2~3番手の視聴者数を稼いでいるらしいから、大したものだ。

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さらに、別の観点で見ると、「TOKYO MX」の予算規模はキー局に比べれば一ケタ小さいものの、公式サイトの資料によれば業績は2011年以降ずっと右肩上がりで、好調が続いていることが分かる。
では、その好調の理由は何だろうか?

朝日新聞デジタル:元気な「TOKYO MX」に夢中! - 東京 - 地域

まず、その転機は、2011年の地デジ転換であったらしい。
アナログ放送の時代は、NHKや民放キー局はVHF帯で放送され、「TOKYO MX」だけがUHF帯で放送されていたため、都内ではVHFアンテナしか立てていない家庭が多く、わざわざUHFアンテナを立てて「TOKYO MX」を見ようという人はほとんどいなかった。
当時は設立当初から赤字続きで、東京都の支援がなければ、とっくに倒産していたと言われていた。

ところが、2011年の地デジ転換によって、情勢が一転した。

NHKや民放キー局がすべてUHF帯に移動したため、全家庭がUHFアンテナを立てざるを得なくなった。
しかも、送信所も、最終的に東京スカイツリーに集約され、「TOKYO MX」も同じ場所から送信されるようになったため、地デジが映る都内の家庭は、自動的に「TOKYO MX」も映るようになった。
電波の出力は、NHKや民放キー局に比べて小さいのだが、スカイツリーの高さが功を奏して、「TOKYO MX」が見られるエリアは、東京都の外にも広がった(湘南の我が家でも、高感度アンテナを立てれば見られる)。

おまけに、アナログ時代は、リモコンボタンに割り当ててさえもらえなかったのが、地デジ化後は公式に9chが割り当てられ、ワンボタンで選局できるようになった。

これにより、「TOKYO MX」にチャンネルを合わせてくれる人が増え、広告収入が劇的に増加したのが、まず第1の躍進の理由らしい。
広告料収入というのは、どれだけの人に見られるか?ということが一番左右する。地デジ化によって、ある意味タナボタ的に、しかも劇的に視聴可能世帯が増えたのだから、こんな幸運はなかっただろう。

利益が増えれば、それを番組作りに回せるお金も増える。

30代・40代狙う~TOKYOMX好調のカギは時間帯別編成 | ORICON NEWS

そこで、まず「TOKYO MX」が行った番組編成上の施策は、時間帯別にターゲット年齢を絞った編成を行い、特に、アニメ番組枠の増加に注力したことだ。
ドラマなどに比べて、比較的安くで調達できるアニメ番組を、古いものから新しいものまで揃え、当時アニメが減っていたキー局に代わって、コアなアニメファンの人気を集めるようになった。これが、第2の躍進となった理由らしい。

独自路線で1300万都民のハートをわしづかみ!――【テレビ東京&TOKYO MX】異形の番組が愛される理由|サイゾーpremium

よく、大事件や大災害が起きても、「TOKYO MX」や「テレビ東京」はアニメを流し続ける、ということがネタとして語られるが、これにも理由があるそうで、通常、番組がニュース速報に差し替えられると、局は提供スポンサーに違約金を払わないといけないらしいのだ。「TOKYO MX」は余計な金を掛けられないから、そのままアニメを流さざるを得ないだけのことらしいが、それが、コアなアニメファンには絶賛されるのだから、怪我の功名もいいところだ。

アニメ番組がコアなファンに人気を呼ぶ一方、視聴者層を広げる動きも徐々に成功し始めるが、長くなったので、それについては次回書きたい。

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