i-dioがハイレゾ級音質の「i-dio HQ」で番組放送開始 [ラジオ]
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i-dio(V-Lowマルチメディア放送)が、7月23日から、ハイレゾ級音声フォーマット「i-dio HQ」での”地上波最高音質”の放送を開始したそうだ。
ハイレゾ級[i-dio HQ]対応番組「OTOTOY RADIO」7/23 17時放送開始 - 2018.07.19 - i-dio
新たに、「i-dio HQ」対応のチャンネル「OTOTOY RADIO」ができるというので、思い切ったことやるなぁ、と思ったら、ちょっと違った。
「i-dio HQ」での高音質の番組は、毎日17時から18時までの1時間しか流れないらしいのだ。
つぎに湧いてくる疑問は、「毎日1時間のためだけのために、放送帯域を確保するのか、えらく贅沢な話だな」というものだが、それも違っていて、「OTOTOY RADIO」のチャンネルが放送中の1時間は、Masterpieceの3チャンネルが休止するらしい。すなわち、Masterpieceの3チャンネル分の帯域を使って、「OTOTOY RADIO」を放送するだけのことみたいだ。
ここで、さらに謎が生まれてくる。Masterpieceのチャンネルは、3つで、256kbspぐらいの帯域しかないはず。変調パラメータを調整したとしても、最高で300kbsぐらいがせいぜいだろう。今や、AACやMP3による音楽配信でも256kbspは当たり前なのに、それと同じ帯域で、ハイレゾ音源を流すというのは、かなり無理がある。
本当に、そんな細い帯域で、ハイレゾ級の放送ができるのだろうか?という疑問だ。
その謎を解くのはコーデックにあるようだ。
「OTOTOY RADIO」チャンネルでは、CDの倍の96kHzというサンプリング周波数で、HE-AACというコーデックを使い放送を配信する。
HE-AACというのは、音楽配信ではポピュラーなAACコーデックをさらに改良し、低音域から高音域の高調波を推測して生成するSBR技術により、さらに圧縮効率を高めたコーデックだ。
HE-AACは、ガラケー時代の着うた配信で初めて実用化され、radiko.jpでも利用されているが、48kbps程度のビットレートでも、128kbpsのMP3と同等の音質が実現できるといわれている(もちろん、厳密には等価ではないが)。
これまでは、HE-AACの使い道というと、ビットレートをさらに下げる方向が多かったのだが、どうやら「i-dio HQ」では、その技術をハイレゾ音源の放送を、通常放送の帯域に収めるために利用した模様だ。
かなりアクロバティックな方法だと思うが、確かにそれなら300kbsの帯域で、ハイレゾ並みのサンプリング周波数96kHzの音源を流すことは可能だろう。
ただ、HE-AACは、それ自体に音質の癖があり、それがどの程度影響があるのかが、気になるところだ。
まだ、放送自体は聞いていないが、機会があれば、きちんとした受信環境で、音質の確認をしてみたいと思う。
ところが、これがなかなか障壁が高い。
TS PLAY by i-dioアプリをダウンロード(無料)
「OTOTOY RADIO」チャンネルを聞くためには、古いi-dioアプリを、新しい「TS PLAY by i-dio」アプリにバージョンアップする必要があるのだが、現時点では、「OTOTOY RADIO」チャンネルを、ハイレゾ級の音質で聞くには、iPhoneなどにiOS版「TS PLAY by i-dio」アプリをインストールし、しかも、iPhoneにハイレゾ対応の外付けDACを接続する必要があるという。
確かに、iPhoneはハイレゾ対応のDACを内蔵していないので、iPhoneでハイレゾ再生するには、外付けDACが必須であるのは知っている。
だが、それによって、「i-dio HQ」の放送を本来の音質で聞ける人を大幅に減らすことになってしまうのは間違いない。
一方で、Android版の「TS PLAY by i-dio」アプリでは、今のところ、「i-dio HQ」での再生は未対応らしい。
Android 6.0以降では、OSでハイレゾ再生を公式に対応しており、実際、日本のキャリア向けスマホでは、ハイレゾ対応DACを内蔵するスマホ製品は多数あるというのに、それに真っ先に対応しないというのは、もったいない。
というか、「本気でヤル気あるのか?」と思えるほど。
「OTOTOY RADIO」の番組自体は、ミュージック・ストア「OTOTOY」とのコラボレーションにり、OTOTOY編集部が選んだ選りすぐりの新作ミュージックを1時間、「i-dio HQ」の最高音質で放送するそうだ。
Ototoy-radio - OTOTOY
公式サイトはこちら。放送は関東・甲信越ブロックから順次拡大予定で、インターネット経由でも、同エリア内で聴取可能というのは、事前の情報だと、「i-dio HQ」での配信は放送のみ、という噂もあったので、その点は有難い。
ただ、私自身、「OTOTOY RADIO」チャンネルを「i-dio HQ」で再生出来る受信環境が、今すぐ用意できないので、自慢の高音質を確認したくても、確認しようがない。
番組がさらに充実し、録音もできるのならば、頑張ってその受信環境を用意する気が起きるが、今のレベルでは、そこまで頑張る気も起きない。
「i-dio HQ」対応の番組をさらに充実させて、是非とも聞きたい番組を増やすか、「i-dio HQ」対応の受信端末の障壁をもっと下げて、気軽に試せるようにするか、少なくともどちらかを努力しないと、「i-dio HQ」の音質を体験しようと思うリスナーはなかなか増えないと思うな。
関連記事:
i-dio聴取アプリがTS PLAYに統合:コンテンツって言い方、嫌いだけど:So-netブログ
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ハイレゾ級[i-dio HQ]対応番組「OTOTOY RADIO」7/23 17時放送開始 - 2018.07.19 - i-dio
新たに、「i-dio HQ」対応のチャンネル「OTOTOY RADIO」ができるというので、思い切ったことやるなぁ、と思ったら、ちょっと違った。
「i-dio HQ」での高音質の番組は、毎日17時から18時までの1時間しか流れないらしいのだ。
つぎに湧いてくる疑問は、「毎日1時間のためだけのために、放送帯域を確保するのか、えらく贅沢な話だな」というものだが、それも違っていて、「OTOTOY RADIO」のチャンネルが放送中の1時間は、Masterpieceの3チャンネルが休止するらしい。すなわち、Masterpieceの3チャンネル分の帯域を使って、「OTOTOY RADIO」を放送するだけのことみたいだ。
ここで、さらに謎が生まれてくる。Masterpieceのチャンネルは、3つで、256kbspぐらいの帯域しかないはず。変調パラメータを調整したとしても、最高で300kbsぐらいがせいぜいだろう。今や、AACやMP3による音楽配信でも256kbspは当たり前なのに、それと同じ帯域で、ハイレゾ音源を流すというのは、かなり無理がある。
本当に、そんな細い帯域で、ハイレゾ級の放送ができるのだろうか?という疑問だ。
その謎を解くのはコーデックにあるようだ。
「OTOTOY RADIO」チャンネルでは、CDの倍の96kHzというサンプリング周波数で、HE-AACというコーデックを使い放送を配信する。
HE-AACというのは、音楽配信ではポピュラーなAACコーデックをさらに改良し、低音域から高音域の高調波を推測して生成するSBR技術により、さらに圧縮効率を高めたコーデックだ。
HE-AACは、ガラケー時代の着うた配信で初めて実用化され、radiko.jpでも利用されているが、48kbps程度のビットレートでも、128kbpsのMP3と同等の音質が実現できるといわれている(もちろん、厳密には等価ではないが)。
これまでは、HE-AACの使い道というと、ビットレートをさらに下げる方向が多かったのだが、どうやら「i-dio HQ」では、その技術をハイレゾ音源の放送を、通常放送の帯域に収めるために利用した模様だ。
かなりアクロバティックな方法だと思うが、確かにそれなら300kbsの帯域で、ハイレゾ並みのサンプリング周波数96kHzの音源を流すことは可能だろう。
ただ、HE-AACは、それ自体に音質の癖があり、それがどの程度影響があるのかが、気になるところだ。
まだ、放送自体は聞いていないが、機会があれば、きちんとした受信環境で、音質の確認をしてみたいと思う。
ところが、これがなかなか障壁が高い。
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「OTOTOY RADIO」チャンネルを聞くためには、古いi-dioアプリを、新しい「TS PLAY by i-dio」アプリにバージョンアップする必要があるのだが、現時点では、「OTOTOY RADIO」チャンネルを、ハイレゾ級の音質で聞くには、iPhoneなどにiOS版「TS PLAY by i-dio」アプリをインストールし、しかも、iPhoneにハイレゾ対応の外付けDACを接続する必要があるという。
確かに、iPhoneはハイレゾ対応のDACを内蔵していないので、iPhoneでハイレゾ再生するには、外付けDACが必須であるのは知っている。
だが、それによって、「i-dio HQ」の放送を本来の音質で聞ける人を大幅に減らすことになってしまうのは間違いない。
一方で、Android版の「TS PLAY by i-dio」アプリでは、今のところ、「i-dio HQ」での再生は未対応らしい。
Android 6.0以降では、OSでハイレゾ再生を公式に対応しており、実際、日本のキャリア向けスマホでは、ハイレゾ対応DACを内蔵するスマホ製品は多数あるというのに、それに真っ先に対応しないというのは、もったいない。
というか、「本気でヤル気あるのか?」と思えるほど。
「OTOTOY RADIO」の番組自体は、ミュージック・ストア「OTOTOY」とのコラボレーションにり、OTOTOY編集部が選んだ選りすぐりの新作ミュージックを1時間、「i-dio HQ」の最高音質で放送するそうだ。
Ototoy-radio - OTOTOY
公式サイトはこちら。放送は関東・甲信越ブロックから順次拡大予定で、インターネット経由でも、同エリア内で聴取可能というのは、事前の情報だと、「i-dio HQ」での配信は放送のみ、という噂もあったので、その点は有難い。
ただ、私自身、「OTOTOY RADIO」チャンネルを「i-dio HQ」で再生出来る受信環境が、今すぐ用意できないので、自慢の高音質を確認したくても、確認しようがない。
番組がさらに充実し、録音もできるのならば、頑張ってその受信環境を用意する気が起きるが、今のレベルでは、そこまで頑張る気も起きない。
「i-dio HQ」対応の番組をさらに充実させて、是非とも聞きたい番組を増やすか、「i-dio HQ」対応の受信端末の障壁をもっと下げて、気軽に試せるようにするか、少なくともどちらかを努力しないと、「i-dio HQ」の音質を体験しようと思うリスナーはなかなか増えないと思うな。
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