久々にラジオ聴取率の話題 [ラジオ]
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TBSラジオが、聴取率調査週間に行われるアンケート形式の聴取率調査を重視しないという方針を表明して以降、TBSラジオから、聴取率調査の結果についてニュースリリースを出さなくなったため、最近、聴取率の動向がどうなったのか、全然調べていなかったのだが、最近、2019年6月期の首都圏の聴取率調査の結果が出たというニュースを読み、久々にチェックしてみた。
2019年6月度首都圏ラジオ調査結果まとまる - 2019-6syutokenradio.pdf
聴取率調査自体を行っているビデリサーチのニュースリリースはこちら。
ビデオリサーチ2019年6月度首都圏ラジオ調査結果まとまる - CNET Japan
それを報道したニュースはこちら。
TBSラジオ営業サイト
TBSラジオからのニュースリリースはないが、こちらのTBSラジオ営業サイト(顧客以外は読めない)を見ると、タイトルに、
「2019年6月個人聴取率において108期連続首位獲得!」
というリリースがあり、その後も、TBSラジオの個人聴取率首位の立場は変わっておらず、顧客向けには、今でもそれを宣伝文句として使っていることが分かる。
ただ、ビデリサーチのニュースリリースを読むと、そんなことより、もっと気になる情報があった。
2019年6月度のSIUの値が、じりじりと5.0%まで落ちていたのだ。
SIUとは、Set In Useの略で、調査対象エリアのラジオ局、各局全部の聴取率を足し合わせたものであり、ラジオ全体の聴取率と言えるものだ。
私が、昨年、チェックした時点では、そのSIUがずっと右肩下がりで、5.4%まで落ちてきているという状態だったのだが、それが1年でさらに落ち、5%を切るかもしれないところまで落ちているらしいのだ。
もうこれは、放送局間で、聴取率の勝ち負けを競っている場合ではないだろう。
聴取率で他局に勝ったとしても、絶対数が減ったのでは、全く意味がない。
それと、一点この聴取率調査で、以前から気になることがある。
この聴取率調査は、Webまたは紙のアンケート方式で、そこに記入する際は、聴くメディアはラジオでもラジコでもどちらでもいいことになっているため、聴取率調査に、ラジコリスナーは含まれている。
しかし、ここに厳密にはウソがあって、ここでいうラジコリスナーは、放送免許エリア内のラジコリスナーのみであり、ラジコプレミアムに加入し、エリア外から聞いている人は、アンケートに含まれないのだ。
なぜなら、このアンケートは、放送免許エリアの人口に対し、何パーセントの人が聴いているかを調査するものだからだ。
ラジオ局というのは、基本、放送免許エリアのリスナーに向けて、番組スポンサーやCMを募り、収入を得ているので、その料金の基準として、放送免許エリアの聴取率X放送免許エリアの人口=リスナー数を使うのは妥当だし、実際、これまでそういう慣例で物事は進んできたのだ。
ところが、ラジオ番組をラジコで流すときに、一部のCMをターゲットマケーティングということで、個人属性に応じたCMを流せるようになった。このCMは、ラジオプレミアムリスナーも含め全国で聴けるから、CM自体も地域縛りのない広告収入が得られる。
ラジオ番組を聴いていても、リスナーのメールで、ラジコプレミアムで聴いていますというメールが以前に比べてとても増えている。
そうした新たな収入源が得られる状況となったのに、現在の聴取率調査では、こうしたエリア外リスナーの情報が一切反映されないのだ。
聴取率調査が次第に意味を失いつつあるのは、この状況を見ても理解できると思う。
関連記事:
首都圏ラジオ聴取データを常時radikoデータから推計へ:コンテンツって言い方、嫌いだけど:So-netブログ
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TBSラジオが、聴取率調査週間に行われるアンケート形式の聴取率調査を重視しないという方針を表明して以降、TBSラジオから、聴取率調査の結果についてニュースリリースを出さなくなったため、最近、聴取率の動向がどうなったのか、全然調べていなかったのだが、最近、2019年6月期の首都圏の聴取率調査の結果が出たというニュースを読み、久々にチェックしてみた。
2019年6月度首都圏ラジオ調査結果まとまる - 2019-6syutokenradio.pdf
聴取率調査自体を行っているビデリサーチのニュースリリースはこちら。
ビデオリサーチ2019年6月度首都圏ラジオ調査結果まとまる - CNET Japan
それを報道したニュースはこちら。
TBSラジオ営業サイト
TBSラジオからのニュースリリースはないが、こちらのTBSラジオ営業サイト(顧客以外は読めない)を見ると、タイトルに、
「2019年6月個人聴取率において108期連続首位獲得!」
というリリースがあり、その後も、TBSラジオの個人聴取率首位の立場は変わっておらず、顧客向けには、今でもそれを宣伝文句として使っていることが分かる。
ただ、ビデリサーチのニュースリリースを読むと、そんなことより、もっと気になる情報があった。
2019年6月度のSIUの値が、じりじりと5.0%まで落ちていたのだ。
SIUとは、Set In Useの略で、調査対象エリアのラジオ局、各局全部の聴取率を足し合わせたものであり、ラジオ全体の聴取率と言えるものだ。
私が、昨年、チェックした時点では、そのSIUがずっと右肩下がりで、5.4%まで落ちてきているという状態だったのだが、それが1年でさらに落ち、5%を切るかもしれないところまで落ちているらしいのだ。
もうこれは、放送局間で、聴取率の勝ち負けを競っている場合ではないだろう。
聴取率で他局に勝ったとしても、絶対数が減ったのでは、全く意味がない。
それと、一点この聴取率調査で、以前から気になることがある。
この聴取率調査は、Webまたは紙のアンケート方式で、そこに記入する際は、聴くメディアはラジオでもラジコでもどちらでもいいことになっているため、聴取率調査に、ラジコリスナーは含まれている。
しかし、ここに厳密にはウソがあって、ここでいうラジコリスナーは、放送免許エリア内のラジコリスナーのみであり、ラジコプレミアムに加入し、エリア外から聞いている人は、アンケートに含まれないのだ。
なぜなら、このアンケートは、放送免許エリアの人口に対し、何パーセントの人が聴いているかを調査するものだからだ。
ラジオ局というのは、基本、放送免許エリアのリスナーに向けて、番組スポンサーやCMを募り、収入を得ているので、その料金の基準として、放送免許エリアの聴取率X放送免許エリアの人口=リスナー数を使うのは妥当だし、実際、これまでそういう慣例で物事は進んできたのだ。
ところが、ラジオ番組をラジコで流すときに、一部のCMをターゲットマケーティングということで、個人属性に応じたCMを流せるようになった。このCMは、ラジオプレミアムリスナーも含め全国で聴けるから、CM自体も地域縛りのない広告収入が得られる。
ラジオ番組を聴いていても、リスナーのメールで、ラジコプレミアムで聴いていますというメールが以前に比べてとても増えている。
そうした新たな収入源が得られる状況となったのに、現在の聴取率調査では、こうしたエリア外リスナーの情報が一切反映されないのだ。
聴取率調査が次第に意味を失いつつあるのは、この状況を見ても理解できると思う。
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セットインユースが下がり続けているのは確かに問題かもしれませんが、計算のしかたが時代にそぐわないようだと信頼できない数字になってしまいますよね。むしろ、ラジオ365データをもとに番組別と放送局別の全国と地域ランキングを出した方がいいなんて声があがってもおかしくないのではないかと思ってしまいます。
TBSでスペシャルウィークをやっていたころ、安住アナがスペシャルウィーク用のプレゼントはラジコプレミアムなどで聞いているエリア外のリスナーに当たらないようになっている、というようなことをバラしたことがありました。
by 関東のラジオ聴き (2019-07-21 22:07)
関東のラジオ聴きさん、こんにちは。
スペシャルウイークのプレゼントがエリア内しか当たらないのは、プレゼントの原資がスポンサー料から出ているからだと思います。そして、スポンサーは、エリア内の宣伝にお金を出しているから、という訳ですね。
by naniwa48 (2019-07-21 23:35)