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私にとっての筒美京平 [音楽]

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作曲家 筒美京平さん死去 80歳 昭和を代表する歌謡曲を作曲 | おくやみ | NHKニュース

稀代の作曲家・筒美京平さんが、2020年10月7日に亡くなり、色々なラジオ番組で、それぞれの人の思いで、筒美京平作品を掛けて追悼しているのを聞く。

【音声配信】10月15日(木)「追悼・筒美京平?数々のヒット曲を世に送り出した作曲家の偉大な功績に迫る」▼スージー鈴木×荻上チキ(TBSラジオ「荻上チキ・Session」平日15時半~)

メジャーな曲は飽きてきた感もあってか、掛けるほうも、どんどんマニアックになる傾向もあるが、そんな中、10月15日(木)、TBSラジオの「荻上チキ・Session」の筒美京平の追悼特集が素晴らしかった。

2020/10/15/木 15:30-17:50 | 荻上チキ・Session | TBSラジオ | radiko

音楽評論家・スージー鈴木をゲストに迎え、「筒美京平の何が凄いのか?」を、歴代のどメジャーな曲を掛けながら、たった30分ほどの時間で、まるでこの日のために準備してあったかのように、的確になポイントをとらえ、筒美京平の素晴らしさを分かりやすく解説していた。
10月22日(木)までradikoタイムフリーで聴けるはずなので、是非とも聴いて欲しい。

さて、私は、スージーさんのように包括的に分析して筒美京平を捉えるなんて不可能なので、個人的に好きで皆さんにももっと聴いて欲しい曲を取り上げることで、追悼としたい。


まず、古いところから、「お世話になりました」は、作詞:山上路夫/作曲・編曲:筒美京平による曲で、ザ・スパイダースのメンバーだった井上順之(今の井上順)が、ソロデビューし、1971年に2ndシングルとして出し、ヒットした曲だ。

印象的なイントロから、シンプルなリフによるメロディが、井上の明るいキャラクターや、温かみのある声にマッチした軽快な曲だ。
大槻ケンヂ、つじあやの、ET-KINGなど、多くの人にもカバーされたスタンダードナンバーとも言える名曲だと思う。


斉藤由貴の「情熱」は、作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:武部聡志による。
筒美京平は、大ヒットした「卒業」をはじめ初期の斉藤由貴の曲を多数書いているが、ここではあえて「情熱」を取り上げる。

この曲は、斉藤由貴主演の東宝映画「雪の断章」の主題歌だったのだが、松本隆の歌詞は、映画のストーリーを下敷きにした、まるで一つの小説を読むように頭に情景が浮かぶ「木綿のハンカチーフ」タイプの曲となっている。
筒美京平は、一字一句無駄がない歌詞に対して、ドラマチックなイントロで始まり、後半に向かい、斉藤由貴の切ないファルセットが生きるメロディーを作り出し、それを武部聡志がストリングスを多用した重厚なアレンジで応えた、完成度の高い名曲だ。


薬師丸ひろ子の「天に星.地に花.」は、作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:新川博による、1985年のアルバム「夢十話」の収録曲。
薬師丸ひろ子は「あなたを・もっと・知りたくて」という名曲があるが、敢えてこの曲を取り上げる。

松本隆の歌詞は、絵画のように詩的なのだが、いわゆるAメロ、Bメロ、サビといったヒット曲の構成を拒絶していて、筒美京平は、その挑戦に見事応え、薬師丸ひろ子の伸びやかだが陰のある声がマッチした名曲となっている。


小泉今日子の「夜明けのMEW」は、1986年のヒット曲で、そのころ大ヒットした「木枯らしに吹かれて」が、アルフィー・高見沢俊彦の作詞・作曲で有名だったので、てっきりこの曲も高見沢さんの曲だと思い込んででいた。
筒美さんが亡くなってから、報道の中で、作曲:筒美京平/作詞:秋元康/編曲:武部聡志による曲であることを知った次第だ。
「木枯らしに吹かれて」や「夜明けのMEW」は、小泉今日子が、アイドルという枠を脱し、初めてミュージシャンとして、ヴォーカリストとして初めて注目された曲だったと記憶している。

秋元康も、この頃の歌詞は言葉の密度が濃く、情景描写から徐々に別れの心情が立ち上る感じが素晴らしいが、筒美京平のメロディーも、印象的なイントロで始まり、それをサビに向けてのメロディの変化で応え、それが思わぬ形で頭のサビに戻るという、なかなかアクロバティックな構成の曲だ。



荻野目洋子が1987年にリリースした「246コネクション」は、彼女のアルバムの最高峰だと信じて疑わないが、売野雅勇をプロデューサーに迎えたコンセプトアルバムとなっていて、アルバムのほとんどが、作詞:売野雅勇/作曲:筒美京平による。
「246プラネット・ガールズ」から始まり、「続・六本木純情派」「キラー通りは毎日がパーティー」「さよならの果実たち (Version II)」「軽井沢コネクション」「避暑地の出来事」など、名曲のオンパレードで捨て曲が一つもない。
今だから改めて聴いて欲しい名アルバムだ。


ロックミュージシャンとしてバンド活動をしていた桑名正博が、1979年にメジャーソロデビューした1stシングル「哀愁トゥナイト」が、作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:萩田光雄による曲で、その勢いは、4thシングルの「セクシャルバイオレットNo.1」でピークを迎える。

ここで取り上げるのは、1979年に、「セクシャルバイオレットNo.1」の次にリリースしたシングル曲「THE SUPER STAR」で、作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:桑名正博&Tear Drops、戸塚修による曲で、大ヒットの後ということであまりヒットしなかったのだが、曲としてみると、筒美京平の特徴の一つであるキャッチーなイントロが生きたとてもかっこいい曲だ。



藤井隆の「絶望グッドバイ」は、2001年の曲で、作詞:松本隆、作曲:筒美京平、編曲:本間昭光による3rdシングルとのこと。

筒美京平、松本隆の大ファンだった藤井隆に熱心に請われて書いた、おそらく昭和ディスコ歌謡の現代版みたいなものを狙った曲だと思うが、パロディっぽいPVと裏腹に、曲自体はストレートにいい出来となった。

筒美京平さんについては、他にも語りたい曲はたくさんあって、探せばいくらでも出てくるのだが、キリがないので、まずはあまり取り上げられていない曲からご紹介して、まずは私の追悼としたいと思う。

関連記事:
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