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「竜とそばかすの姫」が好スタート [映画]

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『竜とそばかすの姫』カンヌで約14分間のスタンディングオベーション!:第74回カンヌ国際映画祭|シネマトゥデイ

細田守監督の新作長編アニメ「竜とそばかすの姫」が、フランス現地時間の2021年7月15日、第74回カンヌ国際映画祭でカンヌ・プルミエール部門に選出された細田守監督の最新作「竜とそばかすの姫」(英題:『BELLE』)が公式上映され、終了後、約14分間のスタンディングオベーションを受け、大好評だったという。

プルミエール部門というのは、カンヌに新しく設けられた、既に実績がある監督の最新作が選出される部門で、細田守監督も、そういう意味では、既に世界に名の通った監督になった問うことなのだろう。

究極の仮想世界へ誘う『竜とそばかすの姫』IMAX上映が決定!細田守監督作品では初 | cinemacafe.net

そして、先週末、「竜とそばかすの姫」が、日本でも2021年7月16日に全国416館で公開された。

細田守監督作品では初のIMAX上映も行われているそうだ。

『竜とそばかすの姫』興収8.9億円超スタート 細田守監督おなじみ“夏空&入道雲”第3弾ビジュアルも公開 | ORICON NEWS | 沖縄タイムス+プラス

結果はというと、コロナ禍の状況にもかかわらず、公開3日間で、興行収入8.9億円、観客動員数60万人を突破したそうで、歴代の細田守監督作品に比べても、興収No.1が期待できそうなスタートとなったようだ。

正直、前作の「未来のミライ」は決して商業的に成功作とは言えなかったので、心配していたのだが、今回は、作品も評判がいいし、日テレが特番をやったり、各スポンサーもCMや店頭での宣伝など、相当力を入れて宣伝していたことも大きいんだろうな。

「竜とそばかすの姫」公式サイト

ところで、以前、「竜とそばかすの姫」の事前情報について書いたとき、CGキャラクターデザインを担当したJin Kimという人が、有名な人らしいとは聞いたのだが、実際どんな人なのだろうと思っていた。

今回公式サイトを見たら、情報が追加されていて、1959年生まれで、62歳のベテランアニメーターとのこと。
ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオで、数多くのキャラクターデザインを手掛けてきており、「塔の上のラプンツェル」、「ベイマックス」、「アナと雪の女王」、「アナと雪の女王2」でメインキャラクターのキャラクターデザインを担当してきたというから、こりゃ凄い。

その人が、電脳世界「U」の中の歌姫ベルのキャラクターデザインを担当している。

そもそも、「U」の歌姫ベルは、明白に、「美女と野獣」の主人公ベルを意識したものであり、それを前提にお話も進むようなので、おそらく本家ディズニーの承諾も得ているんだろうな、と思う。

その他、スタッフで気になるのは、CGディレクターの下澤洋平や、音楽担当の音楽Ludvig Forssell(スウェーデン出身)など、主にゲーム畑で活躍してきたアーティストが、制作のメインに据えられていること。

作品世界が、インターネット上の電脳空間ということで、描く上でそうした才能の方が望ましかったのかもしれない。

今後、こうしたスタッフが直接かかわる形で、「竜とそばかすの姫」のCGモデリングをそのまま利用し、その世界をテーマにしたゲームなんかもリリースされる可能性があるかもね。

そんな中、一つだけ、若干首をかしげるニュースが。

細田守監督「日本アニメは女性の描写が酷い。あの巨匠が少女をヒロインにしまくるのは自分に男としての自信がないから」 : ユルクヤル、外国人から見た世界

カンヌ国際映画祭に出席した細田守監督が、現地フランスで、仏ニュース専門局「France24」のインタビューに答え、日本のアニメの少女の描き方について、苦言を呈したというニュースだ。

一般論として、日本のアニメについて、「日本社会で若い女性がいかに見くびられまともに受け止めてもらえないか、日本のアニメを見るだけで分かります。日本アニメでは若い女性がよく神聖視されますが、現実の彼女たちとは全く関係がなく、腹立たしい限り」と語ったそうだが、この部分はまあ分かる。

ところが、名前を伏せながらも、宮崎駿監督の女性観を、
「名前は出しませんが、若い女性を常にヒロインにするアニメ界の巨匠がいます。率直に言うと、彼がそれをするのは、男として自分に自信がないからなのだと私は思っています。若い女性への崇拝は私をいらつかさせ、それに関わりたいとも思いません」と批判したという部分になると、あれ?と首をかしげざるを得ない。

まずは、名前を伏せながらも、宮崎駿監督だと断言できたのは何故だろう?

前半の一般論について、私も賛同する立場だが、後半の「若い女性を常にヒロインにするアニメ界の巨匠」というのに、宮崎駿監督が該当するとは思わないのだ。
むしろ、初期の作品を除けば、前半の「一般的な日本のアニメにおける女性の描写」とは、異なる立場にいると思うからだ。

Hosoda: 'Japanese anime has problem with women and girls' - France 24

不思議に思い原文に当たってみた。ただし、原文はフランス語なので読めないため、文法が近く翻訳精度が高いと思われる英語版の記事を読んでみた。

すると、分かったことは、細田守監督は、一般論として語ったことに対し、インタビューした記者が、知っている状況や過去の事実を元に、かなり想像で物事を断言しているということだ。

原文の細田監督の発言では、「アニメ界の巨匠」は「a great master of animation」とあり、これだけでは、本当に、宮崎駿個人を直接あてこすった発言なのかは判断できないように思える。
そもそもの話、現場での細田監督の日本語の発言からフランス語への通訳が、細田監督の意図を正確に伝えられたかも、疑問が残る。

それを、インタビュアーが勝手に、細田監督が過去に「ハウルの動く城」の監督をクビになった過去などの状況証拠を挙げ、きっと宮崎駿に恨みを持っているはずだから、宮崎駿を批判したいに違いないと断言しているに過ぎないように見えるのだ。

細田監督は、劇場公開時点では、まだカンヌにいた模様で、おそらくこの記事自体も読んではおらず、日本で物議をかもしていることも知らないのではないかと思う。

だから、もし、この記事が、ご本人の語った意図と違うものであれば、おそらく、改めて、本人から意見表明があるはずだと思うので、この批判に関し議論を始める前に、まずはそれを待つべきではないかと思う。

関連記事:
細田守監督の新作「竜とそばかすの姫」の最新情報:コンテンツって言い方、嫌いだけど:So-netブログ
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コメント 2

関東のラジオ聴き

上々のヒットってかんじですね。
日テレの「笑ってコラえて!」で制作現場に密着する長期企画をしていますが、細田監督が本人の密着を断ったのはカンヌに行くからだったのかなと思います。
フランスのテレビ局のインタビュー、気になります。テレビ局側が宮崎監督を攻撃するために細田監督を利用したなんてことになると残念な気がします。
by 関東のラジオ聴き (2021-07-20 15:20) 

naniwa48

関東のラジオ聴きさん、こんにちは。
細田さんが、あんなこと言うとは思えないので、私はフランスの記者側に問題がる気がするんですが。
後で大ごとにならなければいいのですが。
by naniwa48 (2021-07-20 22:45) 

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