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マンガ「紛争でしたら八田まで」で、ウクライナ情勢の背景を知る [マンガ]

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紛争でしたら八田まで(1) (モーニングコミックス)

紛争でしたら八田まで(2) (モーニングコミックス)

最近、Amazonで「紛争でしたら八田まで」というマンガが2巻まで無料で読めるようになっていて、読み始めてみたら、これがなかなか面白い。

作者の田素弘は、さまざまな仕事を経験した後に脱サラして、43歳で「紛争でしたら八田まで」で連載デビューした漫画家で、モーニング(講談社)で連載中。

地政学リスクの基礎知識 | 日本企業が懸念すべき世界の地政学リスク【2022年版】 | 海外 | 海外進出ノウハウ | Digima?出島?

世界中の各地域に、そこしか存在しない風習や民族問題を地政学リスクと呼ぶそうだが、地政学リスクコンサルタントを名乗る八田百合が、その分析能力を生かし、世界中で起きる諸問題を解決していく物語だ。

第1巻から第2巻にかけて、ミャンマー、タンザニア、アイルランドで起きた問題を解決し、第2巻後半から第3巻に渡って取り上げられたのが、今、連緊迫した報道が流れるウクライナの国内事情。

『紛争でしたら八田まで』ウクライナ編全6話がコミックDAYSにて無料公開中。単行本2巻、3巻収録のエピソード | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

ありがたいことに、マンガ配信アプリ「コミックDAYS」で、現在、単行本の第2巻~第3巻収録のエピソード“ウクライナ愛と暴力と資金提供編”全6話が、無料で公開されている、

現在起きているウクライナの問題の背景を、歴史をさかのぼって、より深く知ることができるとてもいいテキストにもなっているので、是非ともたくさんの人に読んで欲しい。

私自身は、第3巻、第4巻を電子書籍で購入し、現在、第4巻を読んでいるところ。
第8巻まで出ているので、多分すべてを購入して読むと思う。

ロシアとウクライナ 軍事侵攻後初の会談で合意も 情勢は不透明 | ウクライナ情勢 | NHKニュース

現在のウクライナ情勢については、どうなるのか、まだ予断を許さない状況だが、意外に、マスメディアでは発言されない意見だけを書いておく。

1.ロシアにとってパラリンピックはどうでもいいみたい

私が今回のロシアの侵攻で驚いたのが、北京オリンピックが終了した直後に始まったこと。

国際パラリンピック委員会が声明「ロシアの五輪休戦協定違反を非難」 - スポーツ : 日刊スポーツ

一般的な世界的コンセンサスとして、「オリンピック期間中」は停戦するという暗黙のルールがあり、昨年12月には、国連で五輪休戦決議が採択されたばかりだが、ロシアにとっては、オリンピックはともかく、パラリンピックはどうでもいい大会であることが明白になった。

国際パラリンピック委員会は、ロシアに対し非難声明を出しているのだが、これをマスメディアが全くと言っていいほど取り上げないのがよく分からない。

ロシアとベラルーシの北京パラ含む国際大会除外要求 ウクライナ選手・団体がIOC、IPCへ - スポーツ : 日刊スポーツ

国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長と国際パラリンピック委員会(IPC)のパーソンズ会長が、3月4日開幕の北京冬季パラリンピックで、ロシアとウクライナをどう扱うのか、もうちょっと注目すべきだと思う。

中国はロシア支持「ウクライナ問題には複雑で特殊な歴史的経緯」 : 国際 : ニュース : 読売新聞オンライン

面白いのが、中国の態度。
侵攻前は、明らかにロシアの肩を持つ発言をしていたのだが、

CNN.co.jp : 中国の外交高官、国家主権の保護は「ウクライナ問題にも当てはまる」

実際に、ロシアのウクライナ侵攻が始まると、微妙に、ウクライナに寄せた発言修正を行った。

これを、世界中の批判が大きかったから、と分析するメディアや専門家が多いが、違うと思う。
多分だが、中国としても、当初、ロシアはパラリンピック終了までは、戦争はしないと多寡を括っていたのではないかと思う。

その当てが外れて、北京パラリンピックの終了を待たず、ロシアの侵攻が始まった。
このままロシア支持の姿勢を続けると、国家権威にかかわる北京パラリンピックが、ボイコット国続出で無茶苦茶になりかねず、やむをえず軌道修正したのだと思う。

だとしたら、北京パラリンピック終了後に、中国の姿勢がどう変わるかに注目だ。それが中国の本心だからだ。

2.人民の統制は、ロシアより中国の方が厳しいんだな

ウクライナ侵攻をめぐるロシア国内の様子を見ていて感じたのが、現時点では、人民統制は、ロシアより中国の方が厳しいんだな、ということ。

ロシアで反戦デモ拡大 拘束者は5900人超す : 日本経済新聞

ロシアでは、各地で反戦デモが起きていていて、多数の拘束者も出ているが、おそらく、今、中国で同様なことが起きても、デモなど起きないだろう。

中国が推し進める社会信用システムとは | SciencePortal China

中国では、国家による人民の「社会信用システム」制度により、単に金融的な信用度を超え、国家への忠誠度に応じて各人民の点数付けが行われ、それにより人権が左右される恐怖のディストピアが確立しつつある。

核兵器準備も指示 失脚に焦るプーチン大統領 ロシア各地“反戦”デモ、露軍関係者「私利私欲の戦争」 欧米諸国、最も厳しい追加制裁へ 佐々木類氏が緊急寄稿(1/4ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト

ロシアへの制裁が効き、ロシア内の混乱が拡大すれば、クーデターでプーチンが失脚する可能性もある状況だと分析する識者もいるが、中国では、今の体制では、何が起きても、簡単にはクーデターは起きそうにない。

中国の金融、不動産バブルがはじけた現象は明らかなのに、それが世界的な大ごとまでになっていないのは、中国の為替レートを国家が管理しているからであり、それを許しておきながら、中国を自由経済に取り込む矛盾を許した西側諸国にも問題は多い。

もし、結果として、ウクライナにロシアの傀儡政権ができれば、おそらく、中国は、西側諸国の制裁など怖くないと、台湾や尖閣諸島への攻勢を強めるのは明らか。

ロシアが負けるシナリオはあまり想像できないが、あるとしたら、おそらくプーチンが失脚するときだろう。しかし、そうなれば、すでに経済的には逆転しているロシアと中国の立場が、政治的にも逆転し、中国が、世界での発言力を強めるだろう。

どちらに転んでも、日本にとってはあまりいいことはない。

やっかいなのは、中国は、ロシアより、世界に占める経済的な地位も大きいため、ロシアに対して行おうとしているような経済制裁はさらに難しいと思われること。

ロシアのウクライナ侵攻のニュースを見ながら、無力な自分は、ウクライナ国民のために、なるべく平和裏に解決することを祈るのみだが、一方で、この後に中国が起こすであろう問題がどう転ぶか、日本にとっても不安しかないな。

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