AMラジオ局のFM補完放送はどうなった？

FM補完放送の開始で2015年はラジオが変わる

以前、ここでも取り上げたAMラジオ局のFM補完放送だが、現在、どんな状況なのかチェックしてみた。

北日本放送の90.2MHzを皮切りに、2015年3月末までに、南海放送や秋田放送、南日本放送、IBC岩手放送が、FM補完放送を開始した、というのが最新情報。

在京民放AMラジオ局のFM補完放送は秋以降に：トドのつまりは・・・　V2：So-netブログ

関東広域のニッポン放送、TBSラジオ、文化放送に関しては、その後続報がなく、今秋以降に放送開始という情報から変更はないようだ。

総務省｜AMラジオ2社のFM補完中継局に予備免許

ラジオ:ＣＢＣと東海が「ＦＭ補完中継局」　今秋開始 - 毎日新聞

関東に続き、東海広域エリアのCBCラジオ(93.7MHz,7kW)、東海ラジオ(92.9MHz,7kW）の予備免許が下り、下手をすると、関東より先に、今秋には放送開始するかもしれない。

一方、関西広域エリアに関しては、依然として予備免許が下りたという情報がなく、実現に向けて具体的な進展が見られない。
おそらく、送信アンテナの設置場所や費用負担に関して、まだ揉めているんだろうな。

南日本放送のFM補完放送をAMラジオと聞き比べ

すでに始まったFM補完放送のレポートはまだ多くないが、さすがに音質はAMに比べていいみたい。原理的に考えてもRadikoよりも音はいいはずだし、電波さえ感度よく入れば当然のことか。

ところで、業界では、このFM補完放送を「ワイドFM」と呼ぶことに決めたらしい。放送局のサイトでも、メインにはこの表現が使われているし、ラジオ製品にもこの呼称やロゴが記載されている。
このブログでも、今後は、この「ワイドFM」という言葉に切り替えたいと思う。

V-Lowマルチメディア放送の基地局計画認定。11月福岡からサービス開始へ。チューナ100万台無料配布 - AV Watch

一方、V-Lowのマルチメディア放送は、どんな状況かと調べてみたら、2014年6月時点のこの記事で、2014年11月に福岡からサービスを開始し、2015年1月には近畿、2015年3月には関東・甲信越でスタートすると書かれているが、予定時期を過ぎても、どの場所も試験電波さえ出た形跡はなく、遅れたことに対するアナウンスさえ全くない。

[mixi]V-lowマルチメディア放送の周波数変更問題 - アナログＶＨＦ電波の跡地利用 | mixiコミュニティ

調べたら、「航空無線などとの干渉問題が、技術上の問題点になり」 予定通りの開局ができなかったそうだ。
電波の専門家たちが集まっていて、そんなことが事前に見通せなかったって、本当かなぁ？
ここに来ての技術的問題のある遅延は、ますます事業として厳しいことになるだろうな。

また、事情があるとはいえ、国民の貴重な共有資産である電波帯域を使わせて貰っておきながら、いつまでもこの状態が許されないだろう。

ニュースリリースを読んでいて、チューナを100万台無料配布とか、2020年に目標300万リスナーとか、威勢のいい話ばかり目立つが、そんなことより、秋までに電波を出さないと。
出ないようなら、電波の無駄遣いだから、本気で帯域を返納した方がいいと思う。

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