玖保キリコといえば、私にとっては、小学生の女の子の内面を描いた「シニカル・ヒステリー・アワー」、小学生の男の子の内面を描いた「いまどきのこども」の二つで大ファンになった。
「シニカル・ヒステリー・アワー」は、今でも、唯一、自分が買ったことがある「花とゆめコミックス」だ。

ファンになった私は、その後も、本が出るたびに買って全部読んでいたが、特に「バケツでごはん」は、動物園の動物たちが人間並みの知性を持ちお互いに話ができるという寓話的設定で、ペンギンのギンペーを中心に巻き起こる物語。キャラもかわいかったので、アニメ化もされて、大ヒット。
その後、大ヒットした動物占いのキャラクターの原型となった漫画でもある。

その後は、国際結婚を契機に、イギリス・ロンドンに移住したこともあり、新作の発表が激減し、最近は、なかなか新刊本も出ない状況となっていた。

もちろん、ファンなので、新しい作品が出れば読みたいので、ちょっと調べていたら、何と!電子書籍のみで、2冊の本が発売されていることを発見。早速購入してみた。


まずは、今年4月に発売された「ぼくはロンどん」。
ヴァージンアトランティック航空のサイト上で連載されていた漫画だそうで、ロンドンを訪れたアコとチャコを出迎えたのは、不思議な生物「ロンどん」。彼が、ロンドンのいろいろなものをコミカルに解説する旅行ガイドブック的なマンガだ。

玖保キリコ初めてのフルカラーコミック。さらに、新作2作品の描き下し付きとのこと。
価格も、店舗により多少違いがあるが、340円(税抜)と安い。


もう一冊が、単行本されていなかった幻のコミック「アノヨカラハナヨ」。
こちらは、昨年7月、だいぶ前に電子書籍のみで発売されていたそうで、全然気づいていなかったな。
価格は、400円(税抜)。

こちらは、恋人「ハナヨ」を亡くしたヨシオのもとに1台の携帯電話が届き、なぜかあの世の「ハナヨ」とメールができるようになり、そこから、新たな「ハナヨ」と「ヨシオ」の関係が生まれていくというお話。
玖保キリコには珍しく、エンディングは涙が湧いてくるかもしれないタイプのお話。
なぜ、これまで単行本化されなかったのか不思議だな。

いずれも、昔からの玖保キリコのマンガのファンなら、十分読む価値がある新作だと思う。

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