マンガ大賞2021

2021年3月16日に、「マンガ大賞2021」が発表されたが、毎年新しいマンガを知る参考にしており、今年も、ランクインしたいくつかのマンガを早速読み始めている。

「マンガ大賞」とは、書店員を中心とした有志による選考委員が、誰かに薦めたいと思う今一番フレッシュなマンガを投票で決める賞で、今回で14回目を迎える。

受賞には結構細かが条件があって、「マンガ大賞2021」では、2020年1月1日から12月31日までに単行本が発売された作品のうち、過去にマンガ大賞を受賞した作品を除く最大巻数が8巻までのマンガ作品が対象となる。

そこから、まず選考員による投票で上位10作品を「ノミネート作品」として発表し、その中から各選考員が1位から3位までを選定。
ポイント制を集計してトップに輝いた作品を「マンガ大賞」として発表する。

そして、今年の大賞は、「葬送のフリーレン」に決まった。
おめでとうございます! パチパチハチ!

私の感想なども交えながらランキングをご紹介したいと思う。

1位:「葬送のフリーレン」原作・山田鐘人、作画・アベツカサ

「週刊少年サンデー」連載中で、単行本は、小学館で4巻まで出ている。

RPG的世界設定のマンガということで、最近よくあるPRG世界への異世界転生モノのマンガかと思いきや、物語は、勇者一行が魔王を倒し終えたところから始まる。
勇者の一人、魔法使いフリーレンはエルフという他の人間とは寿命が全く違い長く生きる種族であるがゆえに、人間とは全く時間感覚が異なる。
フリーレンとしてはあっという間に、勇者として共に戦った人間の仲間の死を迎えることになり、彼らの何も知らずに永遠の別れを迎えたことを悔やみ、悲しむ。
そして、「人間は何か」を知る旅に出るというお話。

絵は、それほど私の好みではないのだが、なかなか引き込まれるサンプルの導入部に導かれ、まんまと第1巻を買ってしまったところだ。
物語の進行はとてもゆったりとしていて、1巻が終わっても、実はそれほど新しい出来事は起きていない。
RPGで言えば、何のフラグもまだ立っているようには見えず、よくあるRPG的マンガの対極とも言えるストーリー運びで、その裏切りが心地よい。
ここからどういう物語がつぐまれるのか、期待して見守りたい。