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和田誠「倫敦巴里」の復刊を望む [文学・小説]

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70年代、私にとって、生頼範義さん、長岡秀星さんと並ぶイラストレーターだったのが、和田誠さんだ。これは三段落ちでも何でもなく本心だ。和田さんはまだお元気だが。、

和田誠 - Wikipedia

一番有名なのは、星新一の著作のイラストだが、シンプルな線だけで表現される、削りに削った表現のイラストが、他にない個性だった。
和田さんの絵って、自分でも描けそうだが、実際に試してみると、絶対に描けないんだよな。

和田誠さんは、文筆家としても有名で、多くのエッセイ集なども残しているが、是非ご紹介しておきたい本がある。

lp.jpg

Amazon.co.jp: 倫敦巴里 (1977年): 和田 誠: 本

「倫敦巴里」という様々な形態のパロディ作品だけを集めた本なのだが、今は絶版で、傑作なのに、なぜか一度も文庫にもなっておらず、ほとんど世間には知られていない。
だけど、これが傑作なのだ。

元々「話の特集」という雑誌に連載されたパロディ企画を、本にまとめたものらしいが、主な内容は次の通り。

特集ギャラリー:ダリが描いた「イヤミ」、ピカソが描いた「チビ太」、レジエが描いた「鉄腕アトム」など、イラストレーターとしての本分を生かした贋作

イソップ寓話「兎と亀」のシナリオを、市川崑、ゴダール、ヒッチコック、黒澤明、山田洋次、ディズニー、深作欣二などが描いたらという企画も、どれも実にそれらしい。

そして、川端康成「雪国」を、井上ひさし、星新一、野坂昭如、谷川俊太郎、横溝正史、筒井康孝などの有名作家が書いたら、という文体模写が本当に傑作。
実に巧みに、作家の文体の癖とか思考回路が文章に反映されていて、読んだことがある作家については、爆笑してしまうほど。

こうした文体模写というと、後に清水義範のパスティーシュ作品が有名だが、この本は、まさにその先駆けみたいな作品だった。

出てくる作家や監督が、一部、古くて今はなじみがない方もいるかもしれない。ただ、いまや国語の教科書に載っている作家も多いので、その意味では読んだことがある作家も多いはず。

なかなか文庫化もされないのは、ひょっとしたら、再刊するには、描かれた作家に何らかの許諾を得る必要があるのかもしれないが、こんな傑作が後世に残されないのは、大きな損失だと思う。
文庫が無理なら、電子書籍でもいいから、何としても再刊をお願いしたいな。

関連記事:
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by Log (2016-06-05 18:57) 

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