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第168回芥川賞・直木賞はどちらもダブル受賞 [文学・小説]

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2作は対照的な世界、最後に小さな光 芥川賞・堀江敏幸さん講評 | 毎日新聞

2023年1月19日、第168回芥川賞および直木賞の選考会が行われ、受賞者が発表された。

今回は、芥川賞は、井戸川射子の「この世の喜びよ」、佐藤厚志の「荒地の家族」のダブル受賞となり、直木賞も、小川哲の「地図と拳」と千早茜の「しろがねの葉」のダブル受賞となり、一挙に4人の受賞者が生まれた。

この事態、めったにないことかと思いきや、2021年下期の第165回芥川賞・直木賞以来というから、全然珍しいことではなかったな。

第168回芥川賞の候補作品は、次の通り。

・安堂ホセ『ジャクソンひとり』(文藝冬季号)
・井戸川射子『この世の喜びよ』(群像7月号)
・グレゴリー・ケズナジャット『開墾地』(群像11月号)
・佐藤厚志『荒地の家族』(新潮12月号)
・鈴木涼美『グレイスレス』(文學界11月号)

第168回直木賞の候補作品は、次の通り。

・一穂ミチ『光のとこにいてね』(文藝春秋)
・小川哲『地図と拳』(集英社)
・雫井脩介『クロコダイル・ティアーズ』(文藝春秋)
・千早茜『しろがねの葉』(新潮社)
・凪良ゆう『汝、星のごとく』(講談社)

芥川賞は、純文学の新人作家が中心ということもあり、私はさっぱりわからない。

一方、直木賞は、ある程度、売れているエンタテインメント作家の賞ということで、雫井脩介、小川哲、千早茜など、読んだことがあったり、名前を見知った作家も何人かいる。
ただ、今回の候補作は、残念ながら一作も読めていないな。

講評を読むと、芥川賞は、候補作が全て甲乙つけがたく、その中で、2作の受賞となったようだ。

一方、直木賞は、受賞した2作が、最初から飛び抜けて評価が高く、すんなり受賞が決まったらしい。

第168回『直木賞』は小川哲『地図と拳』と千早茜『しろがねの葉』 『芥川賞』に続いて2作受賞(オリコン) - Yahoo!ニュース

千早茜氏は、北海道の江別市生まれで、大学卒業後、小説すばる新人賞を受賞してデビューという全く違うが、ある意味、エンタメ小説では王道の出方。

一方、小川哲氏は、子供のころから星新一や筒井康隆などの日本SF第1世代の作品を読んで育ったということで、物凄く親しみが湧く。

東大大学院博士課程中退で、大学時代は、数学者アラン・チューリングの研究をしていたそうだが、大学院を捨て、「ユートロニカのこちら側」というコアなSF小説で早川書房からデビュー。

受賞作の「地図と拳」も、19世紀末から1950年代にかけての中国東北部の満州を舞台にした空想歴史小説ということで、がぜん興味が湧いてきたので、読みたいと思う。

小川哲氏は、一般的な認識では「SF作家」だと思っていたので、その作家があっさり直木賞を受賞したことにもびっくり。

「オレの目の黒いうちはSFに直木賞はやらん」と言い放った重鎮作家も選考委員から去り、もはや時代は変わったんだな。

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