「ムツゴロウ」こと畑正憲さんが亡くなった [人物]
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「ムツゴロウ」畑正憲さん死去 北海道に「動物王国」、映画でも活躍:朝日新聞デジタル
「ムツゴロウ」の愛称で親しまれ、作家の畑正憲さんが、2023年4月5日、心筋梗塞で亡くなったそうだ。
享年87歳で、葬儀は家族で営む予定だというから、最近では珍しいパターン。
というのも、最近、有名人が亡くなった場合は、家族葬を済ませて遺族が落ち着いてから、発表することが多いからだ。
畑さんは、1935年に福岡市で生まれて旧満州で幼少期を過ごし、東大の理学部生物学科に入り、大学院を経て、学習研究社に入社して、動物の記録映画の製作に携わった。
その後、作家に転身し、特に、「ムツゴロウの博物志」「ムツゴロウの青春記」「ムツゴロウの結婚記」「ムツゴロウの無人島記」などの、「ムツゴロウ」シリーズのエッセイが大変な人気を呼んだ。
私が、畑さんのことを知ったのはこの時期で、当時、小説が苦手だった私も、笑えるエッセイみたいなものは好きで、よく読んでいた。
当時、北杜夫の「どくとるマンボウ」シリーズ、遠藤周作の「狐狸庵先生」シリーズと並んで、「ムツゴロウ」シリーズは、書店に常に新刊が平積みされている人気シリーズで、文庫も出ていたし、学校の図書館にも、本が並んでいたので、それらを片っ端から読んだ記憶がある。
畑さんが開いた「ムツゴロウ動物王国」については、エッセイを通じて知ったが、私も、一度は行きたいと憧れを抱いたのは確かだ。
ただ、フジテレビ系列で「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」がスタートし、それが人気番組となる頃には、逆に、私は仕事に忙殺され、畑さんの番組や著作からは遠ざかるようになってしまった。
ムツゴロウの656 - YouTube
2020年からはYouTubeに公式チャンネル「ムツゴロウの656」を開設し、配信をしていたそうだが、それも全く知らなかったな。
上の動画が、最期の映像となったようだ。
畑さんは、昔から、毀誉褒貶が激しい人ではあり、彼が作った「動物王国」も、表層的に見て「野生動物の虐待」だと批判する人も多かった。
私は、畑さんの初期の著作は全部読んでいて、そこよりは、もう少し畑さんのことを理解しているつもりなので、その批判に全面的に賛同はできない。
畑さんの本質は、フィールドワークを最重視する動物学者だったと思っている。
その彼が、生態観察のために、命の危険をものともせず、動物の中に飛び込んでゆくのは、学者としての本望であり、そのことが彼の人生そのものだったのだと思う。
晩年は、飼っていた(という表現は正しくないのだが)動物を、順次、信頼置ける先に引き取ってもらうことに尽力し、最後は、猫一匹と暮らしていたという。
畑さんのことだから、天国でも、過去に触れあった動物と戯れながら観察しているに違いない。
ご冥福をお祈りします。
関連記事:
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意外に人気が高い、日本の動物映画の系譜:コンテンツって言い方、嫌いだけど:So-netブログ
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「ムツゴロウ」の愛称で親しまれ、作家の畑正憲さんが、2023年4月5日、心筋梗塞で亡くなったそうだ。
享年87歳で、葬儀は家族で営む予定だというから、最近では珍しいパターン。
というのも、最近、有名人が亡くなった場合は、家族葬を済ませて遺族が落ち着いてから、発表することが多いからだ。
畑さんは、1935年に福岡市で生まれて旧満州で幼少期を過ごし、東大の理学部生物学科に入り、大学院を経て、学習研究社に入社して、動物の記録映画の製作に携わった。
その後、作家に転身し、特に、「ムツゴロウの博物志」「ムツゴロウの青春記」「ムツゴロウの結婚記」「ムツゴロウの無人島記」などの、「ムツゴロウ」シリーズのエッセイが大変な人気を呼んだ。
私が、畑さんのことを知ったのはこの時期で、当時、小説が苦手だった私も、笑えるエッセイみたいなものは好きで、よく読んでいた。
当時、北杜夫の「どくとるマンボウ」シリーズ、遠藤周作の「狐狸庵先生」シリーズと並んで、「ムツゴロウ」シリーズは、書店に常に新刊が平積みされている人気シリーズで、文庫も出ていたし、学校の図書館にも、本が並んでいたので、それらを片っ端から読んだ記憶がある。
畑さんが開いた「ムツゴロウ動物王国」については、エッセイを通じて知ったが、私も、一度は行きたいと憧れを抱いたのは確かだ。
ただ、フジテレビ系列で「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」がスタートし、それが人気番組となる頃には、逆に、私は仕事に忙殺され、畑さんの番組や著作からは遠ざかるようになってしまった。
ムツゴロウの656 - YouTube
2020年からはYouTubeに公式チャンネル「ムツゴロウの656」を開設し、配信をしていたそうだが、それも全く知らなかったな。
上の動画が、最期の映像となったようだ。
畑さんは、昔から、毀誉褒貶が激しい人ではあり、彼が作った「動物王国」も、表層的に見て「野生動物の虐待」だと批判する人も多かった。
私は、畑さんの初期の著作は全部読んでいて、そこよりは、もう少し畑さんのことを理解しているつもりなので、その批判に全面的に賛同はできない。
畑さんの本質は、フィールドワークを最重視する動物学者だったと思っている。
その彼が、生態観察のために、命の危険をものともせず、動物の中に飛び込んでゆくのは、学者としての本望であり、そのことが彼の人生そのものだったのだと思う。
晩年は、飼っていた(という表現は正しくないのだが)動物を、順次、信頼置ける先に引き取ってもらうことに尽力し、最後は、猫一匹と暮らしていたという。
畑さんのことだから、天国でも、過去に触れあった動物と戯れながら観察しているに違いない。
ご冥福をお祈りします。
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