漫画家・藤子不二雄Aさんの訃報に接しながら [マンガ]
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藤子不二雄Aさん死去「安孫子、早く来いと」藤子Fさん亡くなって四半世紀、相方のもとへ旅立つ - おくやみ : 日刊スポーツ
日本を代表する漫画家の一人、藤子不二雄A(本名・安孫子素雄)さんが、2022年4月7日に亡くなり、様々な報道番組で、代表作などが紹介されている。
かつて「藤子不二雄」の共同ペンネームを使っていた藤子・F・不二雄(本名・藤本弘)さんは、1996年にすでに亡くなっており、藤子・F・不二雄さんの代表作が「ドラえもん」で、藤子不二雄Aさんの代表作は、主に「笑ゥせぇるすまん」が紹介されるケースが多い。
よくホワイト藤子不二雄=藤本弘さん、ブラック藤子不二雄=安孫子素雄さん、みたいに言われることも多く、それはそれである意味納得する部分もあるのだが、「ドラえもん」には、藤子・F・不二雄さんは全く関与していないかのように報道で説明されるのを見ると、それは違うんだよな、と思う。
「ドラえもん」の作画が、ほぼ100%、藤本弘さんによるものであることは、過去のインタビュー記事などから、間違いないようだ。
しかし、だからと言って、「ドラえもん」に安孫子素雄さんが、全く関与してないかというと、そんなことはなく、特にマンガ連載は、多くのアイデアを出してプロットにも関与していたことは、これもインタビューをよく読むと触れられている。
実際どこまで深く関与していたかは、お話の構造を見ればわかる。
これは、連載漫画の「ドラえもん」の割と典型的なプロットである。
ここで、[ ]の中身を一部入れ替えてみる。
あっという間に、「笑ゥせぇるすまん」の典型的プロットになることが分かる。
つまり、「ドラえもん」は、子供向けの漫画として明るい笑いに昇華されているが、物語の骨格は、大人向けでブラックな「笑ゥせぇるすまん」とほぼ同じなのだ。
この「ドラえもん」の隠されたブラックなテーマは、まさに安孫子素雄さんの本質であり、おそらくこうしたアイデアは、安孫子素雄さんから生まれたものだったのだと思う。
だから、「ドラえもん」は、決して、藤本弘さんだけの作品じゃないよ!と強く言いたい。
そして、そのことも含め偉大な漫画家だった藤子不二雄A(安孫子素雄)さんの、ご冥福を、改めてお祈りします。
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日本を代表する漫画家の一人、藤子不二雄A(本名・安孫子素雄)さんが、2022年4月7日に亡くなり、様々な報道番組で、代表作などが紹介されている。
かつて「藤子不二雄」の共同ペンネームを使っていた藤子・F・不二雄(本名・藤本弘)さんは、1996年にすでに亡くなっており、藤子・F・不二雄さんの代表作が「ドラえもん」で、藤子不二雄Aさんの代表作は、主に「笑ゥせぇるすまん」が紹介されるケースが多い。
よくホワイト藤子不二雄=藤本弘さん、ブラック藤子不二雄=安孫子素雄さん、みたいに言われることも多く、それはそれである意味納得する部分もあるのだが、「ドラえもん」には、藤子・F・不二雄さんは全く関与していないかのように報道で説明されるのを見ると、それは違うんだよな、と思う。
「ドラえもん」の作画が、ほぼ100%、藤本弘さんによるものであることは、過去のインタビュー記事などから、間違いないようだ。
しかし、だからと言って、「ドラえもん」に安孫子素雄さんが、全く関与してないかというと、そんなことはなく、特にマンガ連載は、多くのアイデアを出してプロットにも関与していたことは、これもインタビューをよく読むと触れられている。
実際どこまで深く関与していたかは、お話の構造を見ればわかる。
日常に不満を持つ[ノビ太]が、[ドラえもん]からもらった[秘密道具]を使って、不満を解消しようとするが、しだいに[秘密道具]の愚かな使い道に取りつかれ、大変な結末を迎える。
これは、連載漫画の「ドラえもん」の割と典型的なプロットである。
ここで、[ ]の中身を一部入れ替えてみる。
日常に不満を持つ[平凡な男]が、[喪黒福造]からもらった[不思議な力]を使って、不満を解消しようとするが、しだいに[不思議な力]の愚かな使い道に取りつかれ、悲惨な結末を迎える。
あっという間に、「笑ゥせぇるすまん」の典型的プロットになることが分かる。
つまり、「ドラえもん」は、子供向けの漫画として明るい笑いに昇華されているが、物語の骨格は、大人向けでブラックな「笑ゥせぇるすまん」とほぼ同じなのだ。
この「ドラえもん」の隠されたブラックなテーマは、まさに安孫子素雄さんの本質であり、おそらくこうしたアイデアは、安孫子素雄さんから生まれたものだったのだと思う。
だから、「ドラえもん」は、決して、藤本弘さんだけの作品じゃないよ!と強く言いたい。
そして、そのことも含め偉大な漫画家だった藤子不二雄A(安孫子素雄)さんの、ご冥福を、改めてお祈りします。
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